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【セミナーレポート】シップオンラインセミナー10月

感動×絆 地域密着リフォーム戦略

あたるチラシやトークを勉強することも大切ですが エンドユーザーの立場で考えると 「住まいのことなら〇〇社」と頼れるリフォーム会社を知っていることが大事です。

そんな会社になりたいと思う方のためのセミナーです。人々が幸せになる住まいと暮らしの文化を創造する 私はベストホーム様、ユウワ様の志とビジネスモデルを多くの人に知っていただいて、 日本中に広げていきたいと思っています。  

概要

  • タイトル:感動×絆 地域密着リフォーム戦略
  • 実施日:2022年10月27日(木)
  • 参加対象:地域と絆づくりをしたいリフォーム業者向け

プログラム

  • 第1講演:感動エピソードを作り続ける経営
      株式会社ベストホーム 代表取締役 藤本 誠二氏
  • 第2講演:近隣の住まいの困ったは「絆倶楽部」
      株式会社ユウワ 代表代表取締役 今井 直人氏
  • 第3講演:藤本社長×今井社長 トークセッション
      <MC>株式会社シップ 代表代表取締役 小松信幸

【第1講演】

感動エピソードを作り続ける経営

株式会社ベストホーム 代表取締役 藤本 誠二氏

ベストホーム様ご紹介ビデオ

小松:藤本社長の「人のことで苦労することが無くなった」っていうのは、結構インパクトのあるフレーズですよね。もう少し深堀してもいいですか?

藤本:最初の14,5年間はどちらかというと出入りが激しい会社な方でした。
自分が営業して、自分が営業をあげられる自負があったので、従業員のことを大切にできていなかったんです。
出航式のきっかけはシップのHaLAプレジデントスクールでの研修でした。

これからは人を大切にする一体型経営をしていくべきという話を聞いて、実際にお客様と関わる時間が長いのは誰だ?と考えた時にいくら社長が顧客満足を謳っても誰もついてこないということを知りました。

理念型経営を全社員で学んでいこうということを決めました。
それから活気があった雰囲気よい会社になっています。社内での共通言語をもっているので、何かあった時にお互いをカバーし合う掛け声があります。

紹介でもあった委員会活動ですが、
仕事の中での社員の孤独感を無くすために店舗間などの垣根をまたいで作っています。
色んな事業部、年代の4~5人で構成しているので、普段話さない人との交流の場にもなっています。

また、毎月全社員を集めて理念研修を開いています。
あえて定休日を使って集まって開催していました。
その分休みを週休2日にして、代休も取っていただいていいという制度にしました。
そのあたりも、人で苦労しなくなった1つの要因かなと思っています。


小松:説得力のある、気遣いのあるマネジメントだなと本当に感心いたします。
他の視点でもう一つ質問させて頂きます。
私どもはおそらく日本で一番住宅リフォーム会社様とお付き合いがあるんですが、総合リフォーム、外壁リフォームなど、それぞれの分野で多店舗展開していくことが普通なんですね。
御社は不動産仲介・リノベ・外壁・福祉系など、同じ地域にサービスを重ねていくという方針をとられているのですが、どうしてその道を選ばれたのでしょうか?

藤本:もともと自分たちのスタートがエクステリアだったのが大きいと思います。
どうしてもエクステリアはリフォームに比べると客単価がコンパクトで、そういうところからの展開を考えたのと、
リーマンショックも相まって、新築着工件数も落ち込んだ時に、我々も大きな打撃がありました。その時にエクステリア1本で行くのに不安がありまして、柱を複数持って置きたいという思いがあって取り組み始めました。

その中で「なんでもできます!」という体制は取りたくなくて、それぞれが専門分野に特化した人・HPを置いてやっていました。
後々各事業部が大きく育っていって、地域のお客様が依頼して頂いたものから、別事業にも依頼してくれるという流れを考えていました。

小松:前段の理念を貫くという部分と異なる事業を多層的に取り組む、という両輪のバランスを上手くとられていて素晴らしいなと感じます。
動画の中にもあった、BFさん向けのコミュニティイメージを教えてただけますか?

藤本:これが委員会活動の中にもあるんですけど、社内の繋がりだけじゃなく、BFさんとも絆づくりを目的にしています。
一番大切な人と人との繋がりを持てる機会を提供させていただいています。

BF様とのサークルを作ったり、旅行を企画したり、料理教室等を開いたり、お客様同士の横のつながりが持てるきかいをご提供できたらいいと思っています。



【第2講演】

近隣の住まいの困ったは「絆倶楽部」

株式会社ユウワ 今井直人氏

 

ユウワ様ご紹介ビデオ

小松:経営者の方とお話していると、常に意識は拡大の方向に進むんですが、御社はエリアを絞ってショールーム周辺の6000世帯に定めておられますよね。 認知活動もマメにされていると思いますが、どのくらいの反響率なんでしょうか。

今井:2006年の出展当初は、ショールーム近隣界隈での売上は10分の1以下でした。 ポスティングを始めたのは4.5年前です。現在は6000世帯から、小さい案件も含めて年間で700件ほどのご相談をいただいています。 もちろん競合がまったくいないわけではないですが、年間400件ほどのリフォーム工事をさせて頂いています。売上も設立当初から比べると10倍以上になっています。

小松:僕はよく、「リフォームは1万世帯で1億円くらいはいけるんじゃないですか」と言ったりするのですが、6000世帯で1億という数字はかなり興味深いです。

御社は目立つショールームを設置しておりますし、チラシも、イベントも定期的に開催されていますが、日本全国のお手本になると思っているんです。
皆さん大きい工事を取っていきたいという傾向あるんですが、住宅のメンテナンスというサービスを提供されている。そこに着目したキッカケや動機を教えていただけますか?

今井:今のリフォパーク新潟を設立する時の計画時点で、10年間のビジョン設定をしたんですね。
1年ごとの売上・社員数なんかを書いていったんです。その時は成長志向・拡大志向で社員育成もしていました。
実際に2006年に店舗をオープンした時には当初の予定よりも少し上回って達成できました。その時に少し有頂天になってしまっていて。
後から思うのは「販促費を莫大に掛けたことによる【膨張】だったな」と。
その結果、仕組みができていなかったので社員が多忙になって、環境が良くなかったんです。幹部社員が退職したことをきっかけに考えを改めるようになりました。

そもそも社名であるユウワは「地域と融和してお客さまに貢献する」という創業の思いから付けた名前なんです。
その思いとは裏腹に、膨張して有頂天になってしまったという過去がありました。
自分にとって大事なのは100坪のショールームの周りに住んでいる一件一件のお客様。新潟市は空き家率も上がっていますし、ショールームの近隣も70歳以上の単身世帯が多くなりました。
ご夫婦世帯も入れると商圏の半分以上にあたるんです。私自身おばあちゃん子だったこともあって地域のおじいちゃん、おばあちゃん孝行をしたいと思っていましたし、地域に貢献したいという思いも強かったので、そこを一番具現化するものは何かと考えた時に、困った時の駆け込み寺になっていくことが結果的に会社の売上に繋がっていったという感じですね。
小松:長い付き合いですが、社名の由来は初めて知りました。絆倶楽部がきっかけで通常のリフォーム工事も任せてもらう流れができそうですが、そういったことはありますか?

今井:うちの会社の案件の構成は、4割が会員様で、6割が新規様なんです。
ですが新規の成約率は44%と低いと思います。OBさん、中でも絆倶楽部の会員さんは成約率7割をキープしています。
年間10件以上絆倶楽部のサービスを使われる方も全体の1割ほどいて、そういったお客様からは自分のご家族など、他のお客さまを紹介していただいたりしています。そういった点からも、件数比は会員様と新規のお客様の割合は7:3といった感じです。売上でいうと6:3ですね。

新潟市内での競合も増えてきて、リフォームもリノベーションも「どこに頼めばいいのかわからない」といった環境の中で、パッキン交換や障子紙張替えといったことでもしっかり対応していくことで、売上の6割を生んでくれている。私達の生き残る道はここしかないんじゃないかなと思っています(笑)

 

小松:リフォーム事業としての競争が激化してきて、高齢化も進んでいる中で、 困ったら助けてくれるような立ち位置を取っていくことで競合との差別化を測っている。このビジネスモデルはかなり面白いですよね。



【第3講演】

藤本社長×今井社長 トークセッション

<司会>株式会社シップ 代表取締役 小松信幸


小松:ここまでお2人それぞれのお話をお伺いしてきましたが、藤本社長、今井社長、お互いに質問を投げかけ合ってみていただけますでしょうか?

藤本:我々も小工事や高齢者向けのサービスがしたいなと思っているんですが、
なかなか会費を貰うところに踏み切れないんです。最初は抵抗なかったですか?

今井:スタートして14年目ですが、工事をお客様満足のもとに完工しなければ成立しないので、お客様アンケートで好評いただいたお客さまにご提案するという流れをとっていました。私自身もそうですが、社員も持ち家がある社員は必ず絆倶楽部に入っています。自分で体験したときに、頼み先が決まっているというのはメリットがあるので、何より自分たち自身がいいサービスという認識をして、メリットを伝えることができると、お客様に加入していただけると思います。
藤本:会員以外のリフォームを注文頂いたお客さまの中からどのくらいの割合のお客様に入会いただくという目標はありますか?


今井:5年前まで30%でした。今は20%です。誰でも入れるっていうわけではなく、エリアも絞った中で、うちの会社とコミュニティを築いていくのが目標ですね。



今井:僕からも、藤本社長が先ほどのお話の中で「人で困ることが少なくなった」とおっしゃっていました。
どんどん店舗を展開されていく中で店舗の幹部育成や人材育成はどうしているんでしょうか。

藤本:会社の中の人間関係が一番大事なんだろうなと思っていて、それはリーダーも同じだと思うんです。
下の人との関係や、上との板挟みもあって。とにかく雰囲気作りをすることを心がけました。
先ほどご紹介した理念経営と委員会活動も、店舗や立場を超えて全員が集まれる時間にするということを心がけています。
考え方の共有というのも力を入れています。「全ての因は我にあり」という言葉がありますけど、自分の意見で他人を蹴落とさない。
そういった思想ルールを会社全体で学ぶ体制を設けています。リーダーも、そういう軸があれば指導もしやすいと思うんです。強いリーダーというよりは、寄り添うリーダーという感じですね。



今井:気遣いができる人というのをリーダーに選出しているという感じでしょうか。

藤本:気遣いも大事ですし、「気付き力」というのが会社の共通言語になっていて、お客様・社内での気付き力を高めようというような取り組みもしています。
今井:リフォーム会社って売上をあげている人が店長になったりしますけど、
そういったことはあまりないですか?男女比はどのような感じでしょうか。

藤本:気付き力のある人が実績をあげてくるというのはあります。
まだまだ営業の男性スタッフが多いですね。でもここの理想は半々くらいのバランスが良いですね。

小松:今井社長に質問が来ていますね。
「アンケートを拝見していると信頼・親切・安心といったコメントがありました。工事の際に大切にしているポイントを教えてください」とのことです。
今井:内ではお客様満足度アンケート90点以上とらないとダメという基準を設けています。
80点を普通と考えた時に、それを上回る満足度がある場合でないと90点はなかなか行かないので、目標として設定しています。
他のリフォーム会社と差別化して、新人にも必ず共有しているのが、「サービスで圧倒的になっていこう」ということです。
他がやっていない小さなサービスの積み重ねが工事注文に繋がったりもするので。
結果的に90点以上になっていくと思います。80点以下のアンケートに関しては、職人さんも交えて反省会をしています。回収率は90%くらいですね。

小松:具体的ですね(笑)「小さな工事へのモチベーションはどのように保っていますか?」という質問も頂いています。


今井:最初の方は売上が必要なので、数字の報告は朝礼や夕礼で報告し合ってました。
そんな中で多能工が月に何100件やっても評価されない。といった状態になったんです。
そこで、リフォーム会社というだけじゃなく、お客様の暮らしをサポートする会社というビジョンを掲げたんです。
それによって自分たちの仕事は会社の未来を作る仕事、という意識変化もありました。

小松:この取り組みって本当に日本の社会にもピッタリ合いますよね。
法外な値段でご高齢の方を苦しめる悪徳な業者が入りこめないくらい、にこういったビジネスモデルが広がれば良いと思っています。