競争が激化するリフォーム市場で勝つ秘訣
犠牲は伴うが共通理念に執着、仕組化を推し進める
小松 今井社長とのお付き合いの最初は「第2創業の経営理念創り」でした。
今井
もともと営業には自信があったんですが、「何のための会社か」というところが空洞だったことに気がついたのがSHIPさんとの出会いでした。
2009年に全社員と協力業者さんも全員参加で第2創業の出港式を行って、4億から翌年5億、さらにその翌年は6億弱と成長モードに入りました。
目標としていた2015年10億円は確信していました。
小松 しかし、、、と日経ビジネスに「敗軍の将、兵を語る」みたいな話になりますね。
今井
最も売上をあげられる社員が3名退社しました。
彼らだけで年換算では3億円の売上をあげていましたので、タラレバですが彼らがいたら順調な推移だということもいえます。
小松 退職の理由は何でしょうね?
今井
それぞれ幹部ですから、顧客感動・生涯顧客化を目的としたゴールドスタンダードの実践が責任が重すぎたということだったと思います。
一方で会社ですから売上・利益目標があります。その間で股裂き状態にしてしまったということです。
小松 しかし、その間に収穫もあったんですよね。
今井
以前はスタープレイヤーが数字を稼いで、月次の会議でもその人たちが賞賛されるという会社だったのですが、今はチームで成果を出すという形に変わってきています。
SHIPさんにご支援いただいた新卒採用で入社した人たちもスキルはないですが、チームの一員として貢献してくれるようになりました。
小松 痛みは大きかったと思いますが、今後の成長を考えるとプラスの変化です。
今井
ゴールドスタンダードの目的は生涯顧客創りと利益の両立ですが、お客様がリフォパーク新潟を選ばなかったら損をするというくらいの自負と根拠を持っていれば、両立するということが浸透してきています。
現場がお客様満足に全力を尽くせるように、経営者は見込客創りと見込客育成の仕組化に取り組んでいます。
小松 「お客様がリフォパーク新潟を選ばなかったら損をする」レベルとおっしゃいますが、今時点で10点満点の何点ですか?
今井
7点ですね。
課題はまだ多いです。
3年前は恥ずかしながら2点くらいだったかもしれません。
小松
理念経営の切り替えは一朝一夕では行きませんが、信念をぶらさずに前進することで売上よりも中身が大きく変化するという実例ですね。
次の目標は2020年20億円企業ということですが、この経験を踏まえ何でしょうか?
今井 ゴールドスタンダードを追求する経営者の意志、その方針を理解する社員、そして仕組み化です。
情報誌SHIP VOL.3 (2015年3月)掲載
まとめ 理念を追求する経営者の意志、その方針を理解する社員、そして行動の仕組み化、信念をぶらさずに前進することで売上よりも中身が大きく変化する
株式会社ユウワ
代表取締役 今井 直人
耐震工事から改築・設備販売までリフォームに関する幅広いサポートを手がける今井社長。現在『体験』をキーワードに多くのメーカーのキッチンや風呂場を直接見て触れるフロアを展開している。今後お客様の幸せを追求するために社員の幸福度の更なる向上を目指す。
株式会社シップ
代表取締役 小松 信幸
建築CAD会社社長、エクステリアCAD会社社長を務め、2001年住宅リフォーム会社の業績アップ支援に特化した株式会社シップ創業。
住宅リフォーム事業支援に特化したDERUKUI(出る杭)集団の株式会社シップ代表取締役。支援先600社に対し提供しているのは、Web上の”なんか、この会社いいね”の顧客体験(Wex)。