「ジュイール=(暮らしを)楽しむ」で事業領域を広げていく
人口減少が進む地方での工務店経営
「ジュイール=(暮らしを)楽しむ」で事業領域を広げていく
人口減少が進む地方での工務店経営
株式会社坂下工務店
代表取締役社長 坂下 託一
小松 (平成28年2月25日)志摩はサミットを控え戒厳令下ですね。
坂下 おかげ様で志摩は道路がよくなりました。(笑)
小松
私は人口減少最先端地域の秋田の出身なので、人が減っていく中でビジネスの将来を考えていくことの困難さは想像できます。
まさにそのような地域で坂下社長は活発なビジネスをしていますね。
このモデルハウスもこの地域としては挑戦的です。
坂下
地元で坂下工務店といえば、人が良くて親切それに価格もお手頃というイメージです。
新築はこの地域のシェアでいえば20%は占めています。
このモデルハウスの価格帯は今までのお客様層よりもお金を多めにかけてでも住まいを楽しむ層に対応していますので、家具やファブリックも北欧風で全体をコーディネートしています。
小松
志摩市は御社の資料によると5万4千人、2万2千980世帯ですか。鳥羽は人口2千人世帯数はその半分くらいですから、周辺含めて8~9万人、4~5万世帯という大きくない市場ですね。
そこでリフォームのお客様が5千世帯近いんですね。
こんな多くのお客様と密なコミュニケーションをされているんですよね。
坂下
台風の多い地域でもありますので、定期点検だけでなく台風の後の連絡なども欠かさずにやっていて、田舎ですからそうした地道な活動によるお客様の評判が我が社の基盤です。
またM&Aで商圏人口の多い松坂市の会社にグループに加わってもらい、リフォームの成長性を広げました。
小松 不動産会社も持たれていますし、インスペクション事業にも進出されると聞きましたが。
坂下
中古リノベの推進が空き家対策にもなります。
これも我々の責務です。
小松
ところで芸能事務所というかレーベルも持たれているんですね。
「謎の工務店」といわれる所以ですが(笑)
坂下
これには経緯があるのですが(笑)
ジュイールハウジングの「ジュイール=楽しむ」は我々の企業戦略でもあります。
シップさんに依頼したホームページでは我が社のこの価値観を表現してもらいありがとうございました。
生活に音楽は欠かせないですよね。
地元のイベントにも来て演奏を観ていただくと、感動がおこります。
暮らしを彩るという点では住宅の仕事と同じだと思っています。
小松
堅実性、先進性に加え、思いがけない異なる価値をつなげて新しい喜びを創っていくというアート感覚が坂下社長にはあるのだと思います。
市場縮小が進む地方における経営モデルを勉強させていただきました。ね(笑)。
情報誌SHIP VOL.8 (2016年6月)掲載
まとめ
堅実性:お手頃価格の新築と、リフォーム顧客5千世帯を徹底フォロー
先進性:ライフスタイル提案でアッパー層、中古リノベ、インスペクション
アート:「楽しい」を基軸に色々なものを繋げていく
株式会社坂下工務店
代表取締役社長 坂下 託一
JBN理事、三重木の家NT会長、全木協主幹事工務店を務める。「住む人の立場で考え、あらゆる工法でお応えし、地域の発展を支えるベストパートナーであり続ける」を理念に活動する。
株式会社シップ
代表取締役 小松 信幸
建築CAD会社社長、エクステリアCAD会社社長を務め、2001年住宅リフォーム会社の業績アップ支援に特化した株式会社シップ創業。
住宅リフォーム事業支援に特化したDERUKUI(出る杭)集団の株式会社シップ代表取締役。支援先600社に対し提供しているのは、Web上の”なんか、この会社いいね”の顧客体験(Wex)。